(読み)バク

デジタル大辞泉 「駁」の意味・読み・例文・類語

ばく【駁】[漢字項目]

[音]バク(慣) ハク(漢) [訓]ぶち
〈バク〉
不純なものが入り交じる。「駁雑
他人の説に反対する。反論する。「駁撃駁論反駁弁駁論駁
〈ハク〉入り交じる。「雑駁ざっぱく
[補説]原義は、いろいろな毛色の交じったまだら馬。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「駁」の読み・字形・画数・意味


14画

(異体字)駮
16画

[字音] ハク・バク
[字訓] まだら・まじる・ただす

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 会意
馬+爻(こう)。爻は雑色の意。〔説文〕十上に「馬の色、純ならず」とし、爻声とするが、声が異なる。徐鉉説に、爻は其の駁文に象るものであるという。奇獣の名として〔山海経、西山経〕〔逸周書、王会解、注〕にみえるが、雑駁(ざつぱく)の意に用い、また駁論・駁正のようにいう。爻は交わる象。字はまた駮に作り、駮は〔説文〕十上に「獸なり。馬の如くにして倨、虎らふ」とあり、(交)声とする。は駁の爻と同じく、駁文を示すものであろう。

[訓義]
1. まだら、まだらうま。
2. まじる、まだらとなる。
3. そむく、たがう、あやまる。
4. せめる、ただす、反論する。
5. 字はまた駮と通用する。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕駮 ブチムマ・マダラナリ・アユミス・アキラカ 〔立〕駮 マダラ・サマサマ・アキラカ・ヲフ・フチマダラ・イロヘ・ノゾク・フチ・ソシル・オドロク 〔字鏡集〕駮 アキラカ・ソシル・マダラナリ・ツマヅク・フチムマ・ヲフ・フチ・カンガフ・オドロク

[熟語]
駁異駁違・駁羽・駁回・駁勘駁換駁議・駁詰駁究・駁撃駁査駁錯・駁雑駁辞駁冗・駁色・駁正駁斥・駁説駁舛駁争・駁馬・駁放駁謗駁犖駁駱駁吏・駁論
[下接語]
駁・皇駁・黄駁・朱駁・純駁・舛駁・白駁・斑駁・評駁・貶駁・論駁

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android