高力チタン合金(読み)こうりょくチタンごうきん(その他表記)high tensile titanium alloy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高力チタン合金」の意味・わかりやすい解説

高力チタン合金
こうりょくチタンごうきん
high tensile titanium alloy

チタン比重 (4.54) は鉄の比重の 60%で,さびずしかも融点 (1725℃) が高いので,高温まで高い強度が保持される。これまでアルミニウム合金 (超ジュラルミン) が軽くて強いということで航空機材料として用いられてきたが,超高速機では飛行時の空気摩擦で 200℃以上にもなるので,強度的に不十分である。これに対し,アルミニウム・バナジウムなどを含む高力チタン合金は加工性もよく,クリープ性も良好で,疲労強さは引張強さの約 60%もあり,航空機宇宙開発の構造材料,熱交換器用の耐食材料として広く用いられている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android