日本大百科全書(ニッポニカ) 「超ジュラルミン」の意味・わかりやすい解説
超ジュラルミン
ちょうじゅらるみん
super duralumin
20世紀初頭に開発されたジュラルミンよりも、強さ/重量比の優れたアルミニウム合金をつくろうとする開発努力の成果として実用化された各種の高力アルミニウム合金の総称。大別して〔1〕ジュラルミンのマグネシウムを増したアルミニウム‐銅‐マグネシウム系、〔2〕これにニッケルを加えて耐熱性を増したもの、〔3〕亜鉛を加えるとおこる応力腐食を別の合金元素の添加で防止し、かなりの量の亜鉛を入れて現用アルミニウム合金中最高の強さにしたアルミニウム‐銅‐亜鉛‐マグネシウム系、〔4〕銅を除いてアルミニウム‐亜鉛‐マグネシウム系としたもの、その他となる。〔1〕は2024としていまも飛行機の機体用に広く用いられる。〔2〕はY合金、〔3〕は日本で開発した超々ジュラルミンESD、〔4〕は車両用に使われるいわゆる三元合金である。
[三島良續]