20世紀初頭に開発されたジュラルミンよりも、強さ/重量比の優れたアルミニウム合金をつくろうとする開発努力の成果として実用化された各種の高力アルミニウム合金の総称。大別して〔1〕ジュラルミンのマグネシウムを増したアルミニウム‐銅‐マグネシウム系、〔2〕これにニッケルを加えて耐熱性を増したもの、〔3〕亜鉛を加えるとおこる応力腐食を別の合金元素の添加で防止し、かなりの量の亜鉛を入れて現用アルミニウム合金中最高の強さにしたアルミニウム‐銅‐亜鉛‐マグネシウム系、〔4〕銅を除いてアルミニウム‐亜鉛‐マグネシウム系としたもの、その他となる。〔1〕は2024としていまも飛行機の機体用に広く用いられる。〔2〕はY合金、〔3〕は日本で開発した超々ジュラルミンESD、〔4〕は車両用に使われるいわゆる三元合金である。
[三島良續]
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…(b)2000番台はAl‐Cu系合金で,さらにMgやMnが添加されたものがある。2017(Cu3.5~4.5%,Mg0.4~0.8%)はジュラルミンとも呼ばれ,2024(Cu3.8~4.9%,Mg1.2~1.8%)は超ジュラルミンとも呼ばれる。いずれも,Cuを含む金属間化合物の析出過程で硬化する析出硬化型の合金である。…
…熱処理によって軽いアルミニウムに鋼と同様な強さを与えることができるようになったことから,航空機の材料として注目され,第1次から第2次大戦にいたる間の航空機の発達を支え,この合金もそれとともに改良されてきた。現用の合金では2017合金がウィルムの発明したものに近く,銅約4.5%,マグネシウム約1.5%の2024合金は超ジュラルミンとも呼ばれ,引張強さ50kgf/mm2の強度も得られる。7075合金は亜鉛5.5%,マグネシウム2.5%,銅1.6%で,引張強さ60kgf/mm2程度の強度が得られる。…
※「超ジュラルミン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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