高時川(読み)たかときがわ

日本歴史地名大系 「高時川」の解説

高時川
たかときがわ

伊香郡北端、福井県境のとち峠に発し、余呉よご町北部・東部山地の山間に発するはり川・尾羽梨おばなし川・奥川並おくこうなみ川・小市こいち川を左岸より、鷲見わしみ川・妙理みようり川を右岸より合せ余呉町・木之本きのもと町域を南流。木之本川合かわいで岐阜県境の土蔵つちくら岳西麓に発する杉野すぎの川を、同町古橋ふるはしたに川、同町石道いしみち瀬谷せたに川をそれぞれ合せ、湖北平野を貫流し東浅井ひがしあざい郡びわ町であね川に合流する。姉川支流であることからいもうと川ともいう。余呉町では丹生にゆう川、高月たかつき町では馬上まけ川・高月川、湖北町では馬渡もうたり川などの別名がある。流路延長四一・四キロ、流域面積二〇八・七平方キロ。中流・上流沿いは美濃と越前を結ぶ幹道が通り、杉野川沿いに美濃に抜ける道(現国道三〇三号)が通るなど、交通上重要な川筋であった。

当川中流域に開ける湖北平野は条里制がしかれるなど古くから開発されたが、当川から取水する用水井も早くから発達したと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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