改訂新版 世界大百科事典 「高橋鐵」の意味・わかりやすい解説 高橋鐵 (たかはしてつ)生没年:1907-71(明治40-昭和46) 性文化研究家。東京生れ。はじめ社会主義に関心を抱き,やがてフロイトに傾倒。日本人の性意識の転換と性表現の自由を標榜して性科学の研究と啓蒙運動をすすめ,著書《あるす・あまとりあ》(1950)は戦後のロングセラーとなった。みずから創設した日本生活心理学会の機関誌《セイシンリポート》37集は会員の赤裸々な性体験を満載して官憲の弾圧にあったが,不遇の中に没するまで,性学者として執念の生涯をつらぬいた。執筆者:山下 武 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by