高鉾島(読み)たかほこしま

日本歴史地名大系 「高鉾島」の解説

高鉾島
たかほこしま

[現在地名]長崎市神ノ島町

長崎湾口にある島。かみノ島の南にあたる。慶長一九年(一六一四)幕府が派遣した山口直友による切支丹寺の破却後も、宣教師らが潜伏、元和三年(一六一七)当島で殉教した聖ロザリオ会員ガスパル彦次郎やアンドレア吉田らはこの大追放に際して仲間の船頭とともに漁船を用意、長崎湊の外二里の海上で九人のパードレを乗移らせ、かくまったという(長崎志・長崎県史)。一六三〇年(寛永七年)一〇月平戸のオランダ商館長は長崎湾の入口に殉教者の島という多数のキリシタンが殉教した島があると記録しているが(平戸オランダ商館の日記)、ツュンベリー「江戸参府随行記」によれば、無人島の漁夫島・高鉾島のうち大勢のポルトガル人修道士が高鉾島の山の絶壁から海に突落されたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「高鉾島」の解説

高鉾島

長崎県長崎市神ノ島町、神ノ島本島にあたる地区南東に位置する無人島。禁教時代のキリシタン殉教地としても知られる。

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