高霊加羅(読み)こうれいから(その他表記)Koryǒng-Kara

改訂新版 世界大百科事典 「高霊加羅」の意味・わかりやすい解説

高霊加羅 (こうれいから)
Koryǒng-Kara

朝鮮古代の加羅諸国中の有力国。別名は大伽耶,加羅。現在の慶尚北道高霊郡を中心とし,王都は高霊邑,王都防衛の山城西方の主山と東方の望山とにあり,池山洞を中心に高霊古墳群がある。前身には《三国志》弁辰伝の狗邪(くや)国説と弥烏邪馬国説とがある。伝承によれば,伽倻山の山神である正見母主の2人の息子がこの国と金海加羅とを開いた。その建国は43年で,16代520年間つづき,562年に新羅に併合されたという。6世紀には,百済・新羅両国の侵入に対抗するため,加羅諸国を糾合し,その盟主として活躍していた。この国は文化的にも加羅諸国の中心で,伽倻琴の発祥地として有名であるだけでなく,アルト部落の原始絵画,古衙洞の装飾古墳などは,この時代の芸術遺品である。高霊は新羅に併合されてのち大伽耶郡,高霊郡として,地方行政上の中心地であったが,文化的にも栄え,池山洞の幢竿支柱や月光寺址三重石塔など,新羅時代の代表的な遺物がある。
加羅
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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