鬼塚喜八郎(読み)おにつかきはちろう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鬼塚喜八郎」の意味・わかりやすい解説

鬼塚喜八郎
おにつかきはちろう

[生]1918.5.29. 鳥取,明治
[没]2007.9.29. 兵庫
実業家。アシックス会長。1936年鳥取第一中学校卒業。陸軍士官学校を目指したが,肋膜炎のため断念した。太平洋戦争で戦死した友人が養子縁組を結ぶ予定だった夫妻の願いをいれ,みずからが鬼塚家の養子となる。1949年にアシックスの前身,鬼塚商会を設立。「オニツカタイガー」ブランドのシューズを国内有数のスポーツシューズに育てた。マラソンのアベベ・ビキラも同社のシューズを着用し,東京オリンピック競技大会ではオニツカのシューズをはいた選手が 20の競技で金メダルを獲得した。1977年に同業 2社と合併し,総合スポーツ用品メーカー「アシックス」を設立,初代社長となる。社名は「アニマ・サーナ・イン・コルポレ・サーノ」(健全なる精神は健全なる身体に宿る)の頭文字に由来する。1992年の会長就任後も,業界団体のスポーツ産業団体連合会会長,日本バスケットボール協会会長などを歴任。1983年オーストリア共和国功労勲章大銀章,1988年勲三等瑞宝章,2001年オリンピック・オーダー銀章を受章

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鬼塚喜八郎」の解説

鬼塚喜八郎 おにつか-きはちろう

1918-2007 昭和後期-平成時代の経営者
大正7年5月29日生まれ。昭和24年運動靴メーカーの鬼塚商会を設立し,社長。52年スポーツウエアのジィティオ,ジェレンクと合併してアシックスと改称,世界有数の総合スポーツ用品メーカーにそだてた。日本スポーツ用品工業協会会長などを兼任。平成4年会長。17年日本バスケットボール協会会長。平成19年9月29日死去。89歳。鳥取県出身。鳥取第一中学卒。旧姓坂口

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