鬼岩温泉
おにいわおんせん
[現在地名]御嵩町次月
可児川上流部の渓流近く、次月西部にある温泉。発見の時期などは不明だが、現加茂郡八百津町大仙寺住職功甫玄勲の遺文集「梅北集」のなかに「濃陽春木郷有泉」として大永元年(一五二一)三月末鬼岩に行き病を養ったときの詩文がある。「濃州徇行記」は次月村の項に温泉ありと記す。しかし江戸時代には近郷からの湯治客がほとんどで、また冷泉のため温度を人工であげていた。明治初年、中切村民二人が次月西部、現松泉閣付近の湯元から冷泉を引き浴場を開業したが、数年にして衰退。明治一六年(一八八三)には小原村民二人により再開されたがまもなく廃業となった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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