放射能泉(読み)ホウシャノウセン

デジタル大辞泉 「放射能泉」の意味・読み・例文・類語

ほうしゃのう‐せん〔ハウシヤノウ‐〕【放射能泉】

泉質の一。ラジウムラドンなどの放射性元素を多く含む温泉代謝機能を促進し、高血圧症婦人病などに効く。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「放射能泉」の意味・わかりやすい解説

放射能泉
ほうしゃのうせん

温鉱泉1キログラム中にラドンRnを20×10-10キュリー(5.5マッヘ、74ベクレル)以上含むか、ラジウムRaを1×10-8ミリグラム以上を含む温泉。ラドンが30×10-10キュリー(8.25マッヘ、111ベクレル)以上あると療養泉となる。放射能泉は花崗(かこう)岩地域に多く、単純弱放射能泉、単純放射能泉と名づけられるか放射能以外の成分により「含ラドン○○泉」と命名する。日本の温泉の約5%を占め、代謝機能促進用の浴用に利用される。日本の代表的なものは山梨県の増富(ますとみ)温泉(ラドン)、兵庫県の有馬(ありま)温泉(ラジウム)がある。また、秋田県の玉川温泉はラドンのほかトロンを含み、またラジウムを含む放射性の鉱物北投石(ほくとうせき)を産出するので有名である。

[綿抜邦彦]


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百科事典マイペディア 「放射能泉」の意味・わかりやすい解説

放射能泉【ほうしゃのうせん】

多量のラドン,ラジウムを含む温泉。放射能の作用リウマチ痛風切傷などの医療に利用される。花コウ岩地域で低温の温泉として湧出する場合が多い。山梨県増富,鳥取県三朝,島根県池田,岐阜県恵那,兵庫県有馬などの温泉が100マッヘ(マッヘはエマネーション濃度の単位)以上のラドンを有する。→ラジウム泉
→関連項目温泉

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