鬼神論(読み)きしんろん

世界大百科事典 第2版の解説

きしんろん【鬼神論】

新井白石の宗教論書。1800年(寛政12)刊。近世思想史上の一争点であった〈鬼神〉の存在について,人間の生死を〈陰〉〈〉二気の集合離散と見る立場から,人間の死後,〈陰〉は〈鬼〉,〈陽〉は〈神〉となって天地に帰ると合理的に説明しているが,一面では超自然の怪異もみとめている。ために後年,山片蟠桃(やまがたばんとう)の《夢の代》の無鬼論,平田篤胤(あつたね)の《鬼神新論》の有鬼論の双方から批判された。【野口 武彦】

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世界大百科事典内の鬼神論の言及

【朱子学】より

…このように,主観と客観が分化されていないところに,朱熹の認識論の特異さがある。(7)宗教哲学 中国の言葉では鬼神論という。人間は気によって作られているが,その気のなかに霊妙な働きをするものがあり,それを〈魂(こん)〉と〈魄(はく)〉と呼ぶ。…

※「鬼神論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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