怪異(読み)カイイ

デジタル大辞泉 「怪異」の意味・読み・例文・類語

かい‐い〔クワイ‐〕【怪異】

[名・形動]
現実にはありえないような、不思議な事実。また、そのさま。「世にも怪異事件
化け物変化へんげ妖怪ようかい
[類語]不思議奇妙奇怪奇異怪奇不可思議面妖奇天烈摩訶不思議けったい奇っ怪奇奇怪怪怪しい伝奇謎めく神秘霊妙不可解ミステリアス異常異様不審不自然奇態風変わり特異異状異例非常別条変ちくりん変てこ変てこりん妙ちきりんおかしいおかしな珍奇新奇珍妙奇抜奇警奇想天外突飛ファンシー突拍子もない

け‐い【怪異】

[名・形動ナリ]怪しいこと。不思議なこと。また、そのものやさま。怪奇。かいい。
重き―なりとて、牛を陰陽師おんみゃうじもとへ遣はすべき由」〈徒然・二〇六〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「怪異」の意味・読み・例文・類語

かい‐い クヮイ‥【怪異】

〘名〙
① (形動) 現実にはあり得ないと思われるような不思議な事柄。また、そのさま。あやしいこと。
三代格‐一・弘仁三年(812)九月廿六日「恠異之事聖人不語」 〔枚乗‐七発〕
② (━する) 変だと思うこと。不審。
自由之理(1872)〈中村正直訳〉三「人心の卑下なるもの、今日に在て公論となれるは、豈に怪異すべき事ならずや」
③ ばけもの。へんげ。

け‐い【怪異】

〘名〙 (形動) (「け」は「怪」の呉音) あやしいこと。ふしぎであること。また、そのものや、そのさま。かいい。
源平盛衰記(14C前)一六「今勅命を蒙り怪異(ケイ)を鎮めんとす」
俳諧新花摘(1784)「阿満(おみつ)いついつよりも、かほばせうるはしく、のどやかにものうちかたり、よべかくかくのけいありしとつぐ」

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普及版 字通 「怪異」の読み・字形・画数・意味

【怪異】かい(くわい)い

ふしぎ。〔漢書仲舒伝〕國家將(まさ)に失の敗らんとするや、天乃ち先づ災を出だして、以て之れに譴(けんこく)し、自ら省することを知らざれば、怪異を出だして之れを懼せしむ。

字通「怪」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の怪異の言及

【幻想文学】より

…超自然的怪異や驚異,夢,架空世界でのできごとや,現実にありえない設定を中心にすえた文学作品の総称。ただし幻想といい現実といい,それぞれの時代や環境,歴史や言語との関係でその定義はつねに相対的であるから,幻想文学の定義と内実もまた,さまざまな条件の下で流動的・相対的である。…

※「怪異」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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