魚島村(読み)うおしまむら

日本歴史地名大系 「魚島村」の解説

魚島村
うおしまむら

面積:三・四二平方キロ

ひうち灘の中央に位置する数個の島で、今治いまばり新居浜にいはま尾道おのみち三市からほぼ等距離にある。住民がいるのは魚島本島と高井神たかいかみ島で、江ノ島・瓢箪島などは無人である。

魚島の標高一六九・九メートル、高井神島二五七・三メートルと高く急峻なため、平坦地は乏しく水田はない。しかし付近の海域は古来好漁場として知られ、五月の鯛漁期には各地から漁船が群集し、住民の六割が漁業に従事する。

交通は不便で、今治からは一日一往復の渡海船、弓削ゆげ島へは四往復の村営定期船が通うが、尾道へは弓削で乗り換えるため三時間以上を要する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報