魚島(読み)ウオジマ

デジタル大辞泉 「魚島」の意味・読み・例文・類語

うお‐じま〔うを‐〕【魚島】

春に、魚が産卵のため陸地近くへ押し寄せ、小島のように見える現象。また瀬戸内海で、八十八夜前後、鯛が盛んにとれる時期魚島時うおじまどき 春》「―の大鯛得たり旅路きて/秋桜子

うお‐しま〔うを‐〕【魚島】

瀬戸内海中央部、備後灘びんごなだ燧灘ひうちなだとを境する島。愛媛県越智おち上島かみじま町に属する。

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精選版 日本国語大辞典 「魚島」の意味・読み・例文・類語

うお‐じまうを‥【魚島】

  1. [ 1 ] ( 「うおしま」とも ) 瀬戸内海、燧灘(ひうちなだ)にある島の名。周囲約七キロメートル。愛媛県に属する。春の鯛漁で有名。→魚島時(うおじまどき)
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙うおじまどき(魚島時)」の略。〔俳諧・新季寄(1802)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「魚島」の意味・わかりやすい解説

魚島(愛媛県、旧村名)
うおしま

愛媛県北部、越智郡(おちぐん)にあった旧村名(魚島村(むら))。2004年(平成16)弓削(ゆげ)町、生名(いきな)村、岩城(いわぎ)村と合併、上島町(かみじまちょう)となる。旧村域は、燧灘(ひうちなだ)の島嶼(とうしょ)、魚島、高井神(たかいかみ)島の有人島のほか江ノ島瓢箪(ひょうたん)島の無人の属島からなり、現在は上島町の南東部を占める。弓削島との間に定期船便があり、弓削島経由で今治(いまばり)港、因島(いんのしま)と結ばれる。魚島は古くは沖ノ島とよばれ、海賊衆の拠点でもあった。今治藩領で流刑の島ともなった。タイ網漁業の歴史は古く、「ウオシマ」の名は上方(かみがた)市場でも知られたが、昭和に入って漁獲量が減少。第二次世界大戦前には朝鮮半島近海への出漁もあった。漁業が主産業であるが、近年は養殖業や水産加工にも力を入れている。亀居八幡神社の宝篋印塔(ほうきょういんとう)は国指定重要文化財瀬戸内海国立公園域。

[横山昭市]


魚島(愛媛県、島)
うおしま

愛媛県北部、燧灘(ひうちなだ)のほぼ中央に散在する島嶼(とうしょ)の中心の島。越智(おち)郡上島(かみじま)町に属す。周囲6.5キロメートル、面積1.37平方キロメートル。海岸は十数メートルもの急崖(きゅうがい)をなし、北端の篠塚(しのづか)に港がある。タイ網漁が有名。亀居八幡神社の宝篋印塔(ほうきょういんとう)は国の重要文化財。瀬戸内海国立公園に含まれる。人口196(2009)。

[深石一夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「魚島」の意味・わかりやすい解説

魚島
うおしま

愛媛県東部,燧灘中部の魚島,高井神島,江ノ島,瓢箪島からなる地区。旧村名。 2004年 10月,弓削町,生名村,岩城村と合併し,上島町となる。漁業を主とし,タイ網の本場。亀井八幡神社の宝篋印塔 (ほうきょういんとう) は鎌倉時代末期の作で,重要文化財。全島磯釣りの好適地。旧盆のテンテコ踊りや女性の頭上運搬の風習が珍しい。

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改訂新版 世界大百科事典 「魚島」の意味・わかりやすい解説

魚島 (うおしま)

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