魯智深(読み)ろちしん(その他表記)Lǔ Zhì shēn

改訂新版 世界大百科事典 「魯智深」の意味・わかりやすい解説

魯智深 (ろちしん)
Lǔ Zhì shēn

中国の小説《水滸伝》の108人の頭目の一人。本名は魯達,智深は法名。綽号(あだな)は花和尚。もと延安(陝西省)の軍人であったが,誤って人を殺し,罪を逃れるため五台山で出家し,のち梁山泊に加わる。方臘(ほうろう征伐の際,方臘を生捕りにするが,帰途杭州の六和塔で運命を悟り座禅のまま入寂した。李逵りき),武松とならぶ暴れ者で,その剛直な性格は,当時の下級軍人の一典型を示す。彼が登場する京劇の《野猪林》は今でもよく上演されている。
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