鮮于煇(読み)せんうき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「鮮于煇」の意味・わかりやすい解説

鮮于煇
せんうき / ソヌフィ
(1922―1986)

韓国大韓民国)の作家。平安北道定州出身。京城師範学校卒業。新聞人でもあり、1981年以来『朝鮮日報』論説顧問。1957年度東仁文学賞を受けた『火花』をはじめ、『旗なき旗手』(1959)、『望郷』(1965)、『黙示』(1971)、『背面』(1976)など話題作が多い。それらはすべて非情な政治状況下における韓国人の生き方を書いたものだが、作者はけっして性急な道徳的、イデオロギー的裁断に走らず、人生に対する成熟した目をもって状況の複雑さを見通しつつ、温かい筆致で描いているのが特徴である。

田中 明]

『小倉尚訳『黙示』(『現代朝鮮文学選Ⅰ』所収・1973・創土社)』

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