鯛浜村(読み)たいのはまむら

日本歴史地名大系 「鯛浜村」の解説

鯛浜村
たいのはまむら

[現在地名]北島町鯛浜

江尻えじり村の南に位置し、東は中島なかしま浦・榎瀬えのきぜ(現徳島市)、南は吉野川(現今切川)を挟み古川ふるかわ(現同上)、西は高房たかぼう村。鯛ノ浜村とも記し、鯛は水田内の井戸、田井の意味ともいう(北島町史)。淡路街道が通り、古川村と結ぶ鯛浜渡が置かれた(阿波志)。正保四年(一六四七)の海陸道度帳には鯛浜川舟渡とみえ、広さ一七、八間、深さ四、五尋とある。天正一七年(一五八九)一二月吉日の検地帳(北島町役場所蔵文書)によれば、反別二五町五反余・高二一九石余。慶長九年(一六〇四)の検地帳写(板野郡誌)では田一一町四反余・畠居屋敷二七町二反余、高三七三石余。なお慶長期のものと推定される国絵図には「たいの浜」とみえる。慶長二年の分限帳では三七三石余が野口孫六郎の知行分。正保国絵図でも同高で、寛文四年(一六六四)の郷村高辻帳では田方一三七石余・畠方二三六石余、日損の注記がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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