(読み)いわし

精選版 日本国語大辞典 「鰛」の意味・読み・例文・類語

いわし【鰯・鰮】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ニシン科の海魚、マイワシカタクチイワシウルメイワシなどの総称。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「青郷御贄伊和志腊五升」(出典:平城宮址出土木簡(756頃))
  3. マイワシ。全長三〇センチメートルに達する。背は暗青色で、他は銀白色。体側には円い黒斑が数個一列または二列に並ぶ。大きさにより大羽、中羽、小羽と区別する。各地の沿岸に多量に生息し、産業上重要な魚の一つだが、その漁獲量は年による豊凶がはなはだしい。塩焼きや煮付けなどにするほか、丸干し、目刺し、缶詰などに加工する。
  4. 切れない刀。鈍刀。赤鰯。
    1. [初出の実例]「此鰯(イワシ)で切るか、此目でおどすか、前髪一筋づつ抜くぞよ」(出典:浄瑠璃・義経千本桜(1747)三)

鰛の補助注記

「新撰字鏡」の享和本では「 伊和志」、天治本では「 伊波志」とあって仮名づかいが違っている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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