鳥総(読み)トブサ

デジタル大辞泉 「鳥総」の意味・読み・例文・類語

と‐ぶさ【総】

木のこずえや、枝葉の茂った先の部分。昔、木を切ったあとに、山神を祭るためにその株などにこれを立てた。
「―立て足柄山あしがらやまに船木伐り木に伐り行きつあたら船木を」〈・三九一〉

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精選版 日本国語大辞典 「鳥総」の意味・読み・例文・類語

と‐ぶさ【鳥総・朶】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 葉の茂った木の枝の先端部分。
    1. [初出の実例]「卯花も神のひもろぎときてけりとふさもたわにゆふかけて見ゆ〈源俊頼〉」(出典:堀河院御時百首和歌(1105‐06頃)夏)
  3. ( 誤用 ) 羽交(はがい)つばさ
    1. [初出の実例]「裾を払へばひらりと飛ぶ電光稲妻蝶鳥の、とぶさを立る如くにて」(出典:浄瑠璃・義経新高館(1719)軍配団)

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