鳳凰三山(読み)ホウオウサンザン

デジタル大辞泉 「鳳凰三山」の意味・読み・例文・類語

ほうおう‐さんざん〔ホウワウ‐〕【鳳凰三山】

山梨県北西部、赤石山脈北部の山群。標高2840メートルの観音ヶ岳、2780メートルの薬師ヶ岳、2764メートルの地蔵ヶ岳総称全山花崗岩からなり、険しい山となっている。古くから信仰登山が行われてきたが、一般登山者も多い。東側糸魚川いといがわ静岡構造線が走る。南アルプス国立公園に属する。鳳凰山

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鳳凰三山」の意味・わかりやすい解説

鳳凰三山
ほうおうさんざん

山梨県韮崎市(にらさきし)と南アルプス市の境界をなす山群。地蔵ヶ岳(2764メートル)、観音ヶ岳(2841メートル)、薬師ヶ岳(2780メートル)の3山の総称とされるが、頂とそれぞれの呼称はかならずしも確定していない。山体は南北約20キロメートル、東西約8キロメートルの範囲に広がる鳳凰花崗(かこう)岩体で、山頂には貫入岩体もみられる。南アルプス北部に位置し、比較的アプローチが短く、山容も高山的であること、山群に特有なホウオウシャジンをはじめとする高山植物も豊富であることから南アルプス入門の山として登山者も多い。現在では夜叉神(やしゃじん)峠から3山を縦走して白鳳峠から広河原(ひろがわら)に下山するルートが一般的になっている。

吉村 稔]


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世界大百科事典(旧版)内の鳳凰三山の言及

【鳳凰山】より

…山梨県西部,韮崎市と中巨摩(なかこま)郡芦安村の境にある山。地蔵ヶ岳(2764m),観音ヶ岳(2840m),薬師ヶ岳(2780m)の三つのピークをもち,鳳凰三山とも呼ばれる。赤石山脈に属し,南アルプス国立公園に含まれるが,主脈からは東にずれており,独立峰に近い様相を呈する。…

※「鳳凰三山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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