日本歴史地名大系 「鴨泓」の解説 鴨泓かもふけ 福井県:福井市旧足羽郡地区加茂河原村鴨泓[現在地名]福井市加茂河原町真坂(まさか)・切払(きりばらい)・賀茂(かも)の三山に囲まれた八二町余の水田地帯で、俗に「おふけ」と称し、千石田(せんごくだ)ともよぶ。天平神護二年(七六六)作成と推定される越前国足羽郡道守村開田地図(正倉院蔵)は、この付近の山を黒前(くろさき)山と記し、その西南に柏(かしわ)池が描かれており、これがのちに泓・深田になったようだ。小山谷(おやまだに)との境、笏(しやく)谷の西南にある鳥越(とりごえ)坂を越えると眼下に鴨泓を望むが、冬季、ここは猟場となり、集まる鴨が坂の近くを飛ぶのを待って、朝暮二回、網を投上げて捕らえた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by