鷲敷町(読み)わじきちよう

日本歴史地名大系 「鷲敷町」の解説

鷲敷町
わじきちよう

面積:二九・七九平方キロ

県の南東部、那賀郡山間の東端に位置している。北から東にかけては阿南市、北西勝浦かつうら郡勝浦町、西から南にかけては相生あいおい町と接する。那賀川の中流域にあたり、同川は大きく蛇行しながら町の中央を南から北へと流れ、百合谷もまえだに川・中山なかやま川・みなみ川などの支流が流れ込んでいる。町の北東には太龍寺たいりゆうじ山があり、当町の田野たのから山頂の阿南市内の太龍寺境内までロープウェーが延びている。国道一九五号は阿南市から中山川沿いに東西に走り、同川が那賀川と合流する辺りから那賀川に沿って南へ向かい相生町へ至る。また北の阿南市加茂かも谷へ主要地方道阿南―鷲敷―日和佐ひわさ線が延びる。

原始・古代期の遺跡は発見されていない。古代には那賀郡に属し、「和名抄」の那賀郡八郷の一つ山代やましろ郷に含まれるとみられる。中世は那賀山なかやま庄に含まれ、同庄内の延野のぶの郷と賀茂和食かもわじき郷の二郷に属していたと考えられる。戦国期にはいばらおか(和食城)仁宇にう(仁宇山城)小仁宇こにう城・柳谷城などが築かれていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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