朝日日本歴史人物事典 「鷹司輔平」の解説
鷹司輔平
生年:元文4.2.8(1739.3.17)
江戸中期の公家。閑院宮直仁親王の第3王子,淳宮と称す。寛保3(1743)年10月桜町天皇の猶子となり,関白一条兼香の養子に入り,鷹司基輝没後後嗣がいない鷹司家を相続した。天明7(1787)年3月関白に補任される。寛政3(1791)年8月職を辞した。同1年,光格天皇の実父閑院宮典仁親王への尊号宣下を巡る朝幕間での確執に際し,老中松平定信の意向を受け,その中止を天皇へ奏上した(尊号事件)。関白辞職はこのことと関連するものである。<参考文献>京都市編『京都の歴史』6巻
(藤田恒春)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報