日本大百科全書(ニッポニカ) 「鹿塩温泉」の意味・わかりやすい解説 鹿塩温泉かしおおんせん 長野県南部、下伊那(しもいな)郡大鹿村(おおしかむら)にある温泉。天竜川の支流小渋(こしぶ)川の上流、塩分を含んだ塩川の沿岸にあり、開湯については弘法(こうぼう)大師(空海)との説などがあり、かなり古い。南アルプス塩見岳西麓(せいろく)の山中、標高900メートルで南アルプス登山の行き帰りの利用客も多い。泉質は塩化物泉、浴用加熱。多量の塩分を含み、明治時代には製塩も行われた。南北朝時代、南朝のため戦った宗良(むねなが)親王やこれに協力した地元豪族の史跡などが渓谷中にある。JR飯田(いいだ)線伊那大島駅よりバス45分。[小林寛義] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例