鹿遊び(読み)しかあそび

日本大百科全書(ニッポニカ) 「鹿遊び」の意味・わかりやすい解説

鹿遊び
しかあそび

子供遊びの一種。この遊びは3人を必要とする。まず、じゃんけんをして負けた子が馬になり、さらに2人のうち1人が騎手、1人が行司の役をし、馬になった子が両手で両膝下(ひざした)を握ってうつむいているところへ、騎手になった子は馬乗りになり、片手をあげて何本かの指を出して「鹿鹿、角(つの)何本」と問いかけると、下の子がその数を当てるという遊びである。馬の子は、背中で指を示されるわけで、数がわからないから適当な数をいい、当たったら交代するが、その判定をするために行司役の子を必要とする。多人数のときは、1人が柱などにつかまって立ち、後の者は順々にその腰につかまって長くつながる。上になる子は、走ってきた勢いで下の子供たちの背に乗って「鹿鹿」の問いを出す。これは明治時代に外国から入ってきたもので、世界各国に広まっている遊びであるが、日本では昭和初期にはすでに忘れられてしまった遊びである。

[丸山久子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android