黄金の小屋根(読み)オウゴンノコヤネ

デジタル大辞泉 「黄金の小屋根」の意味・読み・例文・類語

おうごん‐の‐こやね〔ワウゴン‐〕【黄金の小屋根】

Goldenes Dachl》オーストリア西部の都市インスブルックにある建物。旧市街に位置する。15世紀末、神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の結婚記念につくられたもので、インスブルックの象徴として知られる。名称は、広場に面するバルコニー小屋根に、金箔を貼った銅瓦どうがわらが用いられてることに由来する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界の観光地名がわかる事典 「黄金の小屋根」の解説

おうごんのこやね【黄金の小屋根】

オーストリア西部、チロル州の州都インスブルック(Innsbruck)のレジデンツ広場にある、同市のシンボル的存在。◇この町を首都とした神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン1世(1459~1519年)が、1500年ごろに、広場での催しを見物するために、広場に面した5階建てのハプスブルク家のチロル館につくらせたバルコニーで、屋根を金箔を張った銅板で葺いたことから「黄金の小屋根」と呼ばれるようになった。なお、同市内のチロル州立博物館には、黄金の小屋根に使用されたレリーフオリジナルが展示されている。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の黄金の小屋根の言及

【チロル】より

… 州都インスブルックはイン川に臨み,北にカルウェンデル山脈のハーフェレカーHafelekar山(2334m)が聳立(しようりつ)する,森に囲まれた中世以来の古都であり,チロル州の政治,経済,文化の中心地であり,観光地としても知られ,また冬季オリンピックの開催地でも有名である。市の中央には聖女アンナの記念柱が立ち,北端は旧市街のフリードリヒ公街であり,市の名物〈黄金の小屋根Goldenes Dachl〉が輝いている。16世紀に建てられた宮廷教会Hofkircheはマクシミリアン1世の霊廟であるが,ドイツ,オーストリア皇帝霊廟中の最大規模を誇り,またルネサンス式建築としても重要文化財である。…

※「黄金の小屋根」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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