日本歴史地名大系 「黒前神社」の解説 黒前神社くろさきじんじや 茨城県:多賀郡十王町黒坂村黒前神社[現在地名]十王町黒坂 太刀割竪破(たつわれ)山頂にあり、現祭神は黒坂命。旧郷社。「新編常陸国誌」は竪破権現、「水戸領地理志」は石山(いしやま)権現と記す。社伝によると角枯山(竪破山)を黒前山と改めたとき当社を多珂(たか)郡の総社とし、大同元年(八〇六)坂上田村麻呂が東夷征伐の折に社殿を再興して大山咋命を合祀し、日吉山王権現と称して別当田村(たむら)寺を置き、稲村(いなむら)浜(現高萩市石滝)に磯出し祭礼を執行した。また康平年間(一〇五八―六五)源義家も奥州陣に際して社殿を修繕、八幡の祠を建てて別当八幡寺を置き、山名を竪破山と号した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報