鼈羹(読み)ベツカン

デジタル大辞泉 「鼈羹」の意味・読み・例文・類語

べつ‐かん【××羹】

すった山の芋小麦粉小豆粉・砂糖などを練り合わせて蒸し、亀甲きっこう形に切った餅菓子もちがしもと禅家の間食用。

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精選版 日本国語大辞典 「鼈羹」の意味・読み・例文・類語

べっ‐かん【鼈羹】

  1. 〘 名詞 〙 食品一種。すった山芋に、小豆のこし餡、小麦粉をねり合わせて蒸し、鼈甲(べっこう)形に切ったもの。
    1. [初出の実例]「鼈羹。驢膓羹。水晶包子」(出典:異制庭訓往来(14C中))

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世界大百科事典(旧版)内の鼈羹の言及

【羊羹】より

…また,本来〈ようこう〉と読むべきものを〈ようかん〉というようになっていた。《庭訓往来》などには,点心の品目として鼈羹(べつかん),猪羹(ちよかん),驢腸羹(ろちようかん)などとともに羊羹,砂糖羊羹の名が見られるが,それらは〈惣(そう)じて羹は四十八かんの拵様(こしらえよう)有りといへども,多くは其の形によりて名有り〉と《庖丁聞書》にあるように,〈羹(かん)〉と総称され,スッポンの形にすれば鼈羹,猪(ブタ)の形にすれば猪羹といったぐあいに,形によっていろいろな呼名がつけられていたようである。伊勢貞丈によると,鼈羹はヤマノイモ,アズキのこし粉,小麦粉を用い,羊羹はアズキのこし粉,葛粉(くずこ),もち米の粉を用い,それぞれ甘味料を加えてこね,蒸したものだという。…

※「鼈羹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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