(読み)かじる

精選版 日本国語大辞典 「齧」の意味・読み・例文・類語

かじ・る【齧】

〘他ラ五(四)〙
① 堅いものの片端を少しずつかむ。また、かんでけずりとる。
雑兵物語(1683頃)上「小椒粒は在陣中日数程は入べいぞ。夏も冬も朝一粒づつかじれば、ひへにも熱にもあてられない物だ程に」
物事のほんの一部分だけを学ぶ。
※内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉二「政治学の一部を嚼(カヂ)りて」
③ (もと、人形浄瑠璃社会の隠語) 三味線をひく。
※浄瑠璃・一谷嫩軍記(1751)二「色事はこっち任せ、三絃(つる)もちっくりかじるてや」
④ 掘り起こす。掘り返す。
※浄瑠璃・丹生山田青海剣(1738)三「否でも応でも埋めにゃならぬと理詰でかぢる鍬の柄に」

つ・む【齧】

〘他マ四〙 前歯でかむ。かじる。
※催馬楽(7C後‐8C)老鼠西寺の 老鼠 若鼠 御裳(おむしゃう)都无(ツム)つ 袈裟川无(ツム)つ 袈裟川无(ツム)つ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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