トッゲンブルグ(読み)とっげんぶるぐ(英語表記)Toggenburg

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トッゲンブルグ」の意味・わかりやすい解説

トッゲンブルグ
とっげんぶるぐ
Toggenburg

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科の動物。家畜ヤギの乳用品種で、スイス東部のトッゲンブルグ谷原産。被毛褐色または暗褐色で、鼻梁(びりょう)の両側と鼻、耳の周囲四肢、尾の先端は白い。能力はザーネンに比べてやや劣り、年間の総乳量600~700キログラム、泌乳期間240~280日。

[西田恂子]

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世界大百科事典(旧版)内のトッゲンブルグの言及

【ヤギ(山羊)】より

…このような特性から傾斜地の多い地方,未開発の僻地(へきち)などに多く飼われており,多目的に利用されているので品種の数も多い。
[品種]
 乳用種としてはヨーロッパ系の改良種が多く,スイス原産のザーネン種Saanen(イラスト)(白色,無角),トッゲンブルグ種Toggenburg(チョコレート色に白徴,有角),イギリス原産のアングロ・ヌビアン種Anglo‐Nubian(無角,垂耳,毛色は多様)が有名である。〈貧農の乳牛〉とも呼ばれ,小規模経営の農家の自家用乳生産に主として用いられているが,ヤギ乳を原料とするチーズもフランス,スイス,イタリアには多い。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」