中甫洞穴遺跡(読み)なかふどうけついせき

日本歴史地名大系 「中甫洞穴遺跡」の解説

中甫洞穴遺跡
なかふどうけついせき

[現在地名]知名町久志検

海岸線より二・二キロの内陸部で、標高一〇〇メートルのドリネ内にある洞穴遺跡。昭和五七―五九年(一九八二―八四)に発掘調査。内陸部の鍾乳洞を利用した先史時代の生活跡であり、縄文時代相当の時期から弥生時代相当の時期に及び、ごく少量ではあるが歴史時代の痕跡も残している。直径七〇メートルほどの窪地に鍾乳洞が形成されており、中甫洞穴は窪地の北側にある。入口の幅は一四メートル。洞穴入口の右側崖下には縄文時代相当期の土壙墓が発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android