囁竹(読み)ささやきだけ

精選版 日本国語大辞典 「囁竹」の意味・読み・例文・類語

ささやき‐だけ【囁竹】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 他人に話がもれないように、竹筒を通じて互いに話をかわすこと。また、その竹。
    1. [初出の実例]「ふう婦のものにびしゃもんの御つげとて、ささやきだけにてたばからばや」(出典:御伽草子・ささやき竹(古典文庫所収)(室町末))
  2. [ 2 ] ( ささやき竹 ) 御伽草子。一巻三冊。作者未詳。室町末期成立。竹竿の節を抜いたささやき竹で偽りのお告げを告げ、娘を得ようとした老僧が、娘を入れた箱の中が牛に入れかわっているのを知らず大騒ぎをするという物語。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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