岼村(読み)ゆりむら

日本歴史地名大系 「岼村」の解説

岼村
ゆりむら

[現在地名]三和町字岼

近世河合かわい村の一集落であるが、実態としてはほぼ独立した村であったと思われる。佐藤信淵の「巡察記」も「川合ノ郷七村」の一つとして「岼村」をあげる。民家四七戸(丹波志)

土師はぜ川の支流川合かわい川に沿い、北の上河かみかわいと南の下河合に挟まれる。「丹波志」に「岼ト上河合ノ間ヨリ北エ、永宮谷ノ嶺凡五拾五町」とあり、「右ヘ下レハ何鹿郡田野村ナリ、牛馬道、左ニ下ルモ同郡大嶋村ノ内安場ニ至ル、右ニ云小山ヨリ左ニ本道ヲ行ハ民家六戸斗有、岼ノ出戸ナリ、永宮嶺ハ九町斗」とあるように北の何鹿いかるが(現綾部市)に通じていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報