御持参(読み)ごじさん

精選版 日本国語大辞典 「御持参」の意味・読み・例文・類語

ご‐じさん‥ヂサン【御持参】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ご」は接頭語 )
  2. 他人を敬って、その人が持って行くことをいう語。
    1. [初出の実例]「禁裏様御源猪のつつみ紙を一番に伝奏御持参にて」(出典:年中定例記(1525頃))
  3. 江戸時代文政一八一八‐三〇)頃の京都遊里で、相手がそれ程思っていないのに、惚れられていると勝手に思い込むことにいう。
    1. [初出の実例]「御持参(ゴヂサン)とは、あっちに、それほどに思はぬを、こちからはおれに惚れてゐると思ふてゐるをいふ。心は惚れた気を、こちから持ってゆくといふ心なり」(出典洒落本・箱まくら(1822)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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