福光寺(読み)ふくこうじ

日本歴史地名大系 「福光寺」の解説

福光寺
ふくこうじ

[現在地名]岩国市横山三丁目

横山よこやま郭内の北端、二〇メートルほどの小高い所にある。いま福光寺万徳院と称するが、近世は岩国藩五ヵ寺の一で自現山と号した。真言宗御室派、本尊不動明王。

元禄八年(一六九五)の「寺社記」によれば、天正年中(一五七三―九二)安芸国山県やまがた新庄しんじよう(現広島県山県郡大朝町)に吉川元長(元春の長子)の逆修のために建立、その後、天正一五年六月、元長は日向都公里とのこうり(現宮崎県西都市)陣中で没し、その菩提所となった。吉川氏の岩国移封にあたり、城普請に引き続いて当寺も建立され、寺領六〇石を受けたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android