稲荷新地(読み)いなりしんち

日本歴史地名大系 「稲荷新地」の解説

稲荷新地
いなりしんち

[現在地名]高知市若松わかまつ

常盤ときわ町から東に続く堤防沿いに明治初年に成立した町。古く、この辺りには家は数戸しかなく、堤腹には櫨の並木が植えられていたという。南側にはかがみ(潮江川)水勢を押えるため三ヵ所に「水ハネ」があった。のちに堀と鏡川の間に棒堤が築かれたため乗船用として用いられ、西のハネからは藩主が、中のハネからは臣下が、東のハネからは罪人たちが乗ったという(皆山集)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報