荻生道遺跡(読み)おぎゆうみちいせき

日本歴史地名大系 「荻生道遺跡」の解説

荻生道遺跡
おぎゆうみちいせき

[現在地名]緑区小食土町 荻生道

村田むらた川最上流域の標高九六メートル余の台地上に位置。北方印旛いんば沼へ流れる鹿島かしま川水系や東方太平洋へと流れる高谷たかや川水系との分水界にあたり、上総国のなかでも下総国境に近く、山辺やまべ郡と市原郡との郡境にかかる地域である。昭和五一年(一九七六)・同五二年の調査により古墳時代後期から奈良・平安時代にかけての集落跡が検出され、竪穴住居跡七五軒、四面廂付建物一棟を含む掘立柱建物跡一四棟があり、墳丘が削平されていた古墳(円墳)三基が確認されている。神社跡と考えられる遺構が検出され、南側中央に土橋を設けて入口とした東西約四二メートル・南北約三〇メートルの溝による方形区画内に、梁間二間・桁行四間の南北棟の掘立柱遺物二棟を配置し、その周りに各々桓根を巡らしたものであった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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