知恵蔵mini 「10歳の壁」の解説 10歳の壁 10歳くらいの時期に児童の学習が急に進みにくくなる現象のこと。9歳の壁、小4の壁ともいわれる。学習内容が抽象的になり思考力が必要とされる時期であることや、自他の違いを意識し始める不安定な時期であることなどが原因とされているが、明確な根拠はない。また、学習の問題に限らず、運動能力・人格形成などにとり重要な時期としてとらえられることもある。1960年代に東京教育大学付属聾学校長の萩原浅五郎が、聴覚障害児の学習問題として「九歳レベルの峠」との言葉で問題提起したのが最初とされる。87年には『少年期の壁をこえる-9、10歳の節を大切に』(加藤直樹著、新日本出版社)が刊行されており、特に2000年代に入ってからこの言葉が広く用いられるようになった。 (2016-3-9) 出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報 Sponserd by