2サイクルエンジン(ツーサイクルエンジン)(読み)つーさいくるえんじん(英語表記)two-stroke-cycle engine

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

2サイクルエンジン(ツーサイクルエンジン)
つーさいくるえんじん
two-stroke-cycle engine

往復動内燃機関の作動形式の一種で、1回転に1回燃焼させる機関。二行程サイクル機関が正しい呼称。ピストンの上昇行程で空気または混合気を圧縮し、上昇行程の終わり(上死点)近くで燃料を噴射して燃焼させるか、火花点火で混合気を燃焼させる。次のピストンの下降行程では燃焼ガスが膨張してピストンを動かす。下降行程の終わり(下死点)で燃焼ガスを排気し、同時に新しい空気または混合気を送り込むための掃気を行い、初めの運動に戻る。掃気はシリンダーの下死点近くに複数個つけられた掃気ポートから行うが、排気はシリンダーヘッドの排気弁からする機関と、シリンダーの下死点付近の排気ポートから行う機関がある。また、掃気は別体の掃気ポンプで加圧して行う方法と、ピストンの上昇行程でクランク室に空気または混合気を吸入し、下降行程で圧縮して掃気する方法がある。掃気ポンプはおもに中型・大型の機関で使われ、ディーゼルエンジンに多い。クランク室圧縮は小型機関に用いられるが、ガソリンエンジンでは新しい混合気が排気ポートに吹き抜けて熱効率を低下させる。またクランク室圧縮では潤滑油が混合気とともに燃焼して潤滑油の使用量を増大させる。吸排気管とシリンダー、クランクケースは振動系を形成して、この気柱振動が熱効率と出力を大きく左右する。

[吉田正武]


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