化学辞典 第2版 「-2,2′-ジオール」の解説
[1,1′-ビナフタレン]-2,2′-ジオール
ビナフタレンジオール
[1,1′-binaphthalene]-2,2′-diol
C20H14O2(286.33).ラセミ体は2-ナフトールの塩化鉄(Ⅲ)による酸化的二量化で得られる.針状晶(エタノールから)あるいは葉状晶(トルエンから).融点220 ℃.エーテル,アルカリ水溶液に易溶,エタノールに可溶,クロロホルムに難溶.ラセミ体を環状リン酸エステルとしたのち,シンコニンで光学分割すると光学活性体が得られる.(R)-体は融点199~201 ℃.+43°(THF).(S)-体は融点209~211 ℃.-32.7°(THF).感光性色素の製造原料や,アルミニウム錯体によるカルボニル基の不斉還元触媒に用いられる.[CAS 602-09-5]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報