東アジア経済協議体。マレーシアのマハティール首相が1990年12月に提案した貿易ブロック構想。EU(欧州連合)市場統合やNAFTA(北米自由貿易協定)など地域主義の動きに対抗してASEAN(東南アジア諸国連合)、日本、韓国、中国など東アジア地域諸国も団結すべきだとの発想から生まれた。当初、EAEG(G=Group)として提案されたものを、1991年10月のASEAN経済閣僚会議で協議体(Caucus)に名称変更した。アメリカなどが「アジアのブロック化」だとして強く批判、具体化は進んでいない。しかし、1995年11月のAPEC(アジア太平洋経済協力)大阪会議の際にはEAEC想定メンバーのASEAN6か国(当時)と日本、韓国、中国の貿易担当相が会合、1997年からはASEAN加盟国首脳に日本、中国、韓国の首脳が加わった「ASEANプラス3」首脳会議が始まり、事実上、EAECの枠組みでの話し合いが行われている。
[大井 誠]
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