IPMI

ASCII.jpデジタル用語辞典 「IPMI」の解説

IPMI

SNMP(Simple Network Management Protocol)やDMI(Desktop Management Interface)などのサーバー管理ソフトウェアが、特定のハードウェアシステムやOSに依存することなく、サーバーハードウェアをモニタ可能にするための標準インターフェイス仕様。具体的には、このIPMIを通して、サーバーの温度や電源、ファンの状態などを監視できる。IntelDellHewlett-PackardNECによって策定され、仕様が1998年2月に発表された。従来、サーバーのハードウェアをモニタするための標準インターフェイスなどは存在しなかったため、サーバー管理ソフトウェアは、特定のハードウェアやOSを意識して開発しなければならなかった。IPMIでは、モニタのための標準インターフェイスが提供することで、この問題を解消する。IPMI仕様は、サーバー管理ハードウェアにアクセスするための共通インターフェイスと、メッセージベースのプロトコルを規定している。このほかIPMIでは、サーバー管理ハードウェアのための内部バス仕様であるIPMB(Intelligent Platform Management Bus)、サーバーに他のIPMIシステムを接続するための外部バス仕様であるICMB(Intelligent Chassis Management Bus)を含んでいる。このうちIPMBは、障害診断カードなど、サーバー内部に追加するデバイス向けのバス仕様で、これによりたとえば、システムがダウンしている場合でも、障害診断カードがサーバーシステムの状態をモニタできるようにする。一方のICMBは、管理機能を持つ別のサーバーを接続して、サーバーをモニタできるようにする外部バスインターフェイスである。IPMIは、SNMPやDMIなどの管理ソフトウェアの下位インターフェイスとして機能することになる。このほかの管理ソフトウェアとしては、CIM(Common Information Model)、WMI(Windows Management Interface)などがある。すでに述べたとおり、IPMIにより、ハードウェアやOSに依存しない管理ソフトウェアを開発することが可能だ。またこれとは逆に、管理ソフトウェアに影響を及ぼすことなく、サーバーハードウェアの構成を変更することも可能になる。

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