ISO14000(読み)ISO14000/あいえすおー14000/いそー14000

知恵蔵 「ISO14000」の解説

ISO14000

ISOとは国際標準化機構(International Organization for Standardization)の略称で、スイスジュネーブ本部を置き、100カ国以上が加盟する非政府機関。1947年に多国間(特にヨーロッパ間)交易を促進するために、規格統一を図り、技術的貿易障害を取り除くことを目的に設立された。ISOは93年に環境管理の国際規格に関する専門委員会を設置した。そこで作成された環境管理の方法や基準、評価方法に関する国際規格が「ISO14000シリーズ」。その具体的内容として、96年にあらゆる業種に適応できる環境マネジメントシステムの規格ISO14001が打ち出された。日本企業は世界で最も数多く認証を取得しており、2008年2月10日時点で2万479件、自治体などでも380件が認証取得している(昨年度より認証取得自治体数が減少しているがそれは市町村合併によるものである)。ISOの認証取得は、責任体制を強化することで貿易や国内取引で有利になる可能性があると共に、企業の環境管理を継続的に改善していくことが制度化されるところに意義がある。

(植田和弘 京都大学大学院教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

化学辞典 第2版 「ISO14000」の解説

ISO14000
アイエスオーイチマンヨンセン

国際標準化機構(International Organization for Standardization,ISO)が制定した環境管理に関する国際規格の総称.環境管理,環境監査環境ラベル,環境パフォーマンス評価,ライフサイクルアセスメントなどの規格に大別される.このうち,環境マネジメントシステムに関する規格をISO14000といい,生産,流通廃棄などの一連の事業活動における環境保全対策を,体系的に計画立案,実行,チェック,さらに改良するシステムとして制定された.品質管理システム規格ISO9000シリーズに対して,環境管理システムをISO14000シリーズとよぶ.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「ISO14000」の解説

ISO 14000

ISO9000と同様に、ISO(国際標準化機構)が設定した国際的な品質管理基準。14000シリーズは生産体制や環境管理のシステム、保全体制など、特に環境を対象とした規格。原料調達・製造リサイクルといった側面において環境に配慮した企業活動を促進するための環境管理の規格である。この国際基準をもとに工業技術院は環境JIS14000を制定した。業界標準として認証取得を行う企業が急増している。シリーズには、環境マネージメントに関するISO14001、原料調達から廃棄までの商品のライフサイクルアセスメント(LCA)の規格であるISO14040などがある。

ISO14000

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