フランスの大学において教育研究部局を構成するユニット。「教育研究単位(フランス)」と訳されることが多い。1968年5月の大学危機を経て同年に制定された高等教育基本法(エドガール・フォール法)において,それまでの伝統的な学部(法・文・理・医・薬・神の6種類)に代わり,ディシプリン複合性(pluridisciplinarité)に基づく教育と研究を推進することを目的に,より小規模で機動的な教職員の運営組織としてUER(Unité d'enseignement et de recherche)が設置されたのが始まりである。一つまたは複数の学問分野を単位とし,評議会(conseil)には教職員だけでなく学外者や学生代表も参加する。enseignementもformationも教育を意味するが,後者は知識伝達のみならず職業養成を重視しており,一層の教育拡大が政策課題になった1984年の高等教育法(サヴァリ法)においてUFRに改称された。また,1989年に4年間の契約政策が導入されてから,大学の分権化を図る目的で,UFRを通じて自治体・企業等と連携した教育と研究のプログラムも推進された。
著者: 大前敦巳
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報
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