日本の自動車技術240選 「FCT」の解説
FCT(フィンガーコントロールトランスミッション)
製作(製造)年1983
製作者(社)三菱重工業(株)
資料の種類文献
現状保存・公開
会社名三菱自動車工業㈱
適用車種大・中型リアエンジンバス
製作開始年1983
構造・方式・手段・方法等従来の機械式コントロール機構を電気-空気式コントロール機構に置き換えたもので、作動方法としては、チェンジレバーに加えた手の力でチェンジレバーユニットのスイッチを作動させ、電気信号に換えてコントロールボックスに伝える。コントロールボックスはチェンジレバーからの変速信号をギアシフトユニットのマグネットバルブに伝え圧縮空気のギアを作動させる。
機能・作用等バックアップ機能ミスシフト防止機能:ミスシフト防止のため、各変速段に対し規定以上の車速ではシフト不可とする。電気系故障対応機能:電気系統故障時、手動操作で強制的にギアをシフトさせ自走可能とする。
効果操作性の向上:機械式大型T/Mに対し操作力で約1/3、操作ストロークで約1/2に低減、また変速時間は一般路で焼く20%短縮重量軽減:コントロールロッドが不要になり、30kg軽減
特徴・クラッチ・T/Mの変更なしに、また運転操作方法も従来と変わりなく変速操作力が大幅に軽減・シフト操作完了後、圧縮空気を排出しギアが入ったような擬似反力をチェンジレバーに持たシフトフィーリングを従来と同様にしている。
参考文献宮沢信夫、長谷川征夫、立野敏昭「フィンガコントロールトランスミッション装置」自動車技術会誌、Vol.38、No.2、1984、P236-41
出典 社団法人自動車技術会日本の自動車技術240選について 情報