GAB協定(読み)ジーエービーきょうてい(その他表記)General Agreement to Borrow

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「GAB協定」の意味・わかりやすい解説

GAB協定
ジーエービーきょうてい
General Agreement to Borrow

IMFの一般資金の増強を図り,国際通貨制度動揺を防ぐ目的で,G10間で結ばれたスタンドバイ・クレジット方式による一般借り入れ取り決めのこと。具体的には,自国通貨への投機に対処するため G10諸国が IMFから一般資金の引き出しを行なう場合に,必要資金を他の参加国があらかじめ定められた範囲内で IMFに貸し付ける約束をしたものである。 1962年に締結・発効し,その後3回延長されて今日に至っている。 83年末に発効した新 GAB協定ではスイスが正式に参加し,資金規模が 170億 SDRに拡大され,別にサウジアラビアから 15億 SDRの借り入れを行なうことも合意された。

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