知恵蔵 「GDPギャップ」の解説 GDPギャップ 経済の供給力と現実の需要との間の乖離(かいり)のこと。需給ギャップともいう。総需要が総供給を下回るとき、すなわちデフレ・ギャップ(逆の場合はインフレ・ギャップ)が存在する状態で使われることが多い。この場合の総需要は現実の国内総生産(GDP)、総供給は完全雇用等の状況で可能となる生産量が使われる。完全雇用等を前提にして算出される総供給は潜在GDPやポテンシャルGDPとも呼ばれる。なおGDPギャップ(需給ギャップ)率は(現実のGDP-ポテンシャルGDP)÷ポテンシャルGDP×100で計算され、好・不況の度合いの目安として使われる。符号がプラスの時は好況または景気過熱、マイナスの時は景気停滞または不況と判断される。2006年1〜3月期のGDPギャップ率の試算値は、計測機関によって0〜数%まで幅があるが、内閣府は「GDPギャップの水準は、潜在GDPの計算方法によって大きく異なるため、絶対水準ではなく、時系列変化を見ることに意味がある」としている。 (本庄真 大和総研監査役 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by
百科事典マイペディア 「GDPギャップ」の意味・わかりやすい解説 GDPギャップ【ジーディーピーギャップ】 潜在的な生産能力と現実の生産額との差。GDP(国内総生産)ギャップが大きいことは,遊休設備や失業が多いことを示し,不景気の指標となる。このような場合には,総需要喚起政策によってインフレーションを伴うことなく経済成長を達成できる。一方このギャップが小さいときには経済は好況局面にあり,総需要喚起政策を採用しても生産量はあまり増えず,インフレーションを引き起こす。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by