Independent Power Producerの略。独立系発電事業者。自らが所有する設備で発電を行い,その電力を電力会社に卸売りする事業者のこと。1988年電力会社4社と卸売契約を結んだ米国のオーシャン・ステート・パワー社が第1号とされる。その後,電気事業の規制緩和という世界的な流れの中で各国に出現,電力供給に一定の位置を占めつつある。特にアジア諸国では発電設備を建設するための公的な資金が不足しているため,欧米や日本といった外資系IPPの役割が大きい。 日本では1995年の電気事業法改正によって卸供給事業者として売電事業参入が可能になり,多くの企業が事業参加を計画・実施している。国内における有力IPPとして成長が見込まれているのは石油関連企業のほか,ガス,鉄鋼,化学関連の企業である。