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電気事業法 でんきじぎょうほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

電気事業法
でんきじぎょうほう

昭和39年法律170号。電気事業(→電力産業)のあり方ならびにその活動の規制を行なうための基本法電力供給を行なう電気事業に対する行政の根拠法規としてあった公益事業令の内容を継承しつつ,新局面の電気事業の使命や環境なども織り込んで制定された。特に電気事業を定めた第2章で電気事業活動のあり方,たとえば許可の基準,兼業の制限,広域運営,料金の制定などについて定めている。1990年代に入ると電力市場の自由化へ向けた動きが活発化し,1995年の改正によって卸供給事業者 IPPが認可され,長期にわたって電気を電力会社へ売る卸分野への新規参入が可能になった。また 2000年の改正では特定規模電気事業者 PPSと呼ばれる新規事業者が認められ,大規模需要家への電気供給が自由化された(以後段階的に拡大)。2011年の東北地方太平洋沖地震発電所が被災し地域的な電力不足に陥ったことをうけ,電力事業体制のいっそうの見直しが求められた。その結果 2013年11月,電力広域的運営推進機関の設置,家庭向け電力販売の自由化,送配電部門の分社化を段階的に進める改正法が成立した。

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デジタル大辞泉の解説

でんきじぎょう‐ほう〔デンキジゲフハフ〕【電気事業法】

電気事業の許可・業務、および電気工作物(発電所変電所送電線配電線・受電設備など)の工事・維持・運用などについて定めた法律。昭和39年(1964)制定。

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百科事典マイペディアの解説

電気事業法【でんきじぎょうほう】

電力業界を規制・監督する目的で,1964年に施行された法律。民営9電力体制を法的に追認した。主な規定は,電気事業者の参入,料金,保安規制。規制緩和の流れのなか,電力供給の安定と効率化を目的に大幅改定が行われ,1995年12月から施行された。
→関連項目IPP公益事業電気事業審議会

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世界大百科事典 第2版の解説

でんきじぎょうほう【電気事業法】

電気事業に対する法的規則の態様は,日本における電気事業の発展とともに変遷してきた。
[歴史]
 1886年の電気事業の創業当初は,電気工作物に対する保安取締りが主たる行政であり,96年の電気事業取締規則は,まさにそのような性格のものであった。日露戦争を契機に経済が重工業化すると,電力需要も飛躍的に増大し,電気事業の保護助長,公益規制の必要が生じた。政府はこの必要に応じて数次にわたり電気事業取締規則を改正したが,1911年に,一般の需要に応じて電気を供給する事業と,一般運送の用に供する鉄道・軌道の動力に電気を使用する事業に限って規制の対象とし,公益規制の観点から事業の許可制をとる旧電気事業法が制定された。

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大辞林 第三版の解説

でんきじぎょうほう【電気事業法】

発電・送電・買電の事業について定めた法律。1964年(昭和39)に制定、一〇の電力会社に地域独占を認めていたが、95年(平成7)以降の改正で一般企業の卸電気事業への参入、大口需要家向け電力の小売りを自由化した。

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知恵蔵miniの解説

電気事業法

発電・送電買電からなる電気事業の運営について定めた法律。電気使用者の利益保護、公共の安全確保、環境保全などを目的に、1964年に制定・施行された。95年の法改正以降、電力自由化に向けた規制緩和が行われ、独立系発電事業者(IPP)の電力卸売事業への参入や、特定規模電気事業者による大口需要家向けの電力の小売りが認められた。2014年には、家庭向けを含めた電力小売りを16年に完全自由化する改正電気事業法が成立した。

(2014-6-16)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

電気事業法
でんきじぎょうほう

電気の利用者の利益保護と電気事業の健全な発展という目的のため、1964年(昭和39)に制定されたわが国の電気事業規制の根本となる法律。
 電気事業は従来から規模の経済性(企業規模が大きいほど収益が上がりやすいこと)が働く自然独占分野と考えられ、その料金が「原価主義」「公正報酬」「需要家間の公平」を三大原則として経済産業大臣の認可を受ける公益事業と位置づけられている。わが国では電気事業法のもと、おのおのが発・送・配電事業を一体的に運営する9電力(沖縄電力を含めば10電力)会社体制が確立している。
 しかし、世界的な電気事業規制緩和の潮流のなかでわが国においても、1995年(平成7)に電気事業法が改正され、発電市場への競争導入(独立系発電事業者の導入)、特定電気事業の創設が実施された。また、電力会社の効率経営を促進するための新たな電気料金査定制度(ヤードスティック査定)が導入された。
 その後、電気事業へのいっそうの競争導入のため、1997年には電気事業審議会の答申で、新設火力発電の全面的な入札制度導入が決定し、さらに99年には電気事業法が再改正され、大口需要家(2万ボルト以上で使用最大電力が2000キロワット以上)を対象とした小売の部分自由化が、2000年3月から実施された。これは特定規模電気事業とよばれ、この小売の部分自由化によって、自由化の対象となるのは、電力量ベースで全需要の約30%で、同部分では、原則として参入自由、料金規制もなくなった。また、実際に電気事業へ新規参入の際の重要な要件となる託送(料金)制度の詳細に関して検討が進められた。[小山 堅]
 その後、2005年から特定規模電気事業において需要家の対象が、6キロボルト以上で使用最大電力が50キロワット以上というように緩和された。一方、電力の小売り全面自由化については、2007年7月の電気事業分科会で「現時点では実施は望ましくない」との結論が示された。[編集部]

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世界大百科事典内の電気事業法の言及

【電源開発】より

…従来,危険防止を目的とした保安・監督行政であったものが,電気事業の公共性を認めたうえで,公益事業としての発展を助長する方向に転じた。その象徴が1911年の(旧)電気事業法の制定である。 水力発電の電源立地は大きな河川に沿って山間部に深く入り込み,電力の消費地である都市から遠隔化した。…

※「電気事業法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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