NASAKOM(読み)ナサコム

旺文社世界史事典 三訂版 「NASAKOM」の解説

NASAKOM
ナサコム

インドネシアスカルノが唱えた統一戦線
1950年代後半より政党政治が行き詰まる中,「指導される民主主義」を提唱するスカルノは,軍部共産党との勢力均衡の上に自らの権力基盤を築き,国民党などの民族主義(Nasionalisme),イスラーム系政党などの宗教(Agama),そして共産主義(Komunisme)の3勢力によるナサコム体制を固めた。しかし,国際的孤立と経済危機が深刻化する中で,共産党と軍部・イスラーム系勢力との対立が強まり,1965年の九・三〇事件で崩壊した。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android